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現代日本の安全保障とマス・メディア14

第4章 1976年 旧・防衛計画の大綱における防衛力 海上自衛隊4

 

潜水艦部隊は6個隊・16隻体制と定められていた。三菱重工業神戸造船所(兵庫県神戸市中央区)と川崎重工業神戸工場(兵庫県神戸市中央区)において隔年ごとに建造され、就役期間は16年と短く、能力を高く保っている。また、訓練・予備に2隻がある。

 

1971年のうずしお級潜水艦から、NS63高張力鋼製で涙滴型船型、新型ソナー、三次元自動操縦装置を装備したディーゼル電気推進潜水艦が建造、配備された。兵装は533mm魚雷発射管6門で、基準排水量は2000トンから3000トンへと徐々に増加していっている。

 

また、1984年3月に就役したゆうしお級潜水艦5番艦「なだしお」からは、533mm魚雷発射管から発射可能なUSM-84ハープーン潜対艦ミサイルを配備し、対艦戦闘能力を向上させている。

 

いずれも水中速力20ノットと、原子力潜水艦の水中速力の60%前後と遅いが、静粛性、浅海面作戦行動に優れ、沿岸防衛、海峡防衛、近海防衛を基本とする日本の海上防衛力にのっとった性能を保持している。

 

アメリカと同様に高張力鋼の品質は世界最高で、深海作戦にも対応できると思われる。主電池はGS YUASA,潜望鏡は日本光学、電子戦装置は三菱電機、レーダー・通信装置は日本無線である。

 

作戦用航空機は約220機と定められていた。大半は対潜哨戒機である。1977年に国防会議で、ロッキードP-2JネプチューンからロッキードP-3Cオライオンに代替することが決定され、対潜能力は向上していくことになる。P-3Cもアップ・デート2からアップ・デート3へと向上していった。

 

結局P-3Cは100機が導入され、アメリカに次ぐ対潜哨戒機を保有するに至り、海上自衛隊の対潜水艦能力は、護衛隊群、地方隊の艦船、ヘリコプターも含めて世界最高水準に達した。