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現代日本の安全保障とマス・メディア23

第6章 1995年 新・防衛計画の大綱における防衛体制

第3節   航空自衛隊1

 

旧・防衛計画の大綱に定められていた航空警戒管制部隊28個群から8個群・20隊と大きく削減された。

 

 自動化が進んだこともあるが、正当な削減理由が提示されていない。

 

1個飛行隊は維持され、さらに空中警戒管制システム機で、広範囲の捜索、高速度処理による管制、などで高い警戒管制能力を持つボーイングE―767早期警戒管制機が4機導入され、この点では能力が向上したといえる。

 

 要撃戦闘機部隊も10個飛行隊から9個飛行隊に削減された。

 

極東ロシア軍、中国軍ともに装備を近代化、強化しているなかでの削減の蓋然性は考えられない。削減ありきの削減で、軍縮イメージを打ち出した感がある。

 

要撃戦闘機部隊の主力はF-15イーグル戦闘機203機で、生産時期によって使用が異なる。1985年生産分からはセントラル・コンピューターが新型化され、1991年生産分からは電子制御式F100エンジンを搭載している。後期生産分はMSIP(段階的改良計画)機として、前期生産機分(PRE―MSIP)機とは異なった機体となっている。

 

宮崎県・新田原基地の第202飛行隊は航空教育集団隷下の第23飛行教育航空隊に改変された。F-4EJファントム戦闘機の要撃戦闘機部隊は第301飛行隊(宮崎県・新田原基地)、第302飛行隊(沖縄県・那覇基地)で南西に偏っている。

 

しかしそのF-4EJファントム戦闘機は、レーダー火器管制装置はF-16A/B戦闘機と同様のAPG-66に換装し、アナログ方式からデジタル方式のセントラル・コンピューターへの換装、レーダー警戒装置はF-15Jと同様のALR-56Cに換装、80式空対艦ミサイル(ASM-1)、AIM-9Lスパロー空対空ミサイル,AIM―7F/L空対空ミサイルが搭載可能になったF-4EJ改である。(注2)

 

しかし、デジタル・データ・バスが無いためアクティブ・レーダー誘導でミサイル発射後ただちに回避措置のとれるAIM-120空対空ミサイル、AAM-4空対空ミサイルが運用できない。早晩使用は不可能となる。そして、相対的な戦力低下は否定できず、後継機の早期配備が望まれた。