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現代日本の安全保障とマス・メディア32

第1節 東アジア各国の戦力 アメリカ合衆国太平洋軍 1995年-2017年8

 
 

潜水艦の主力はロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦である。

水中排水量6982トン、

1番艦SSN-668ロサンゼルス就役1976年、

原子力蒸気タービン推進、

533mm魚雷発射管4門装備(Mk46魚雷、UGM-84ハープーン潜対艦ミサイル)、

後期建造型はUGM-109トマホーク陸上攻撃ミサイル12基搭載する。

太平洋艦隊には25隻配備されている。

静粛性に優れ、同時期の原子力潜水艦ではトップである。(注10)

 

 

 シー・ウルフ級攻撃型原子力潜水艦は水中排水量9100トン、

1番艦SSN-21シー・ウルフ就役1996年、

原子力蒸気タービン推進、

660mm魚雷発射管8門装備(Mk48ADCAP魚雷、UGM-84ハープーン潜対艦ミサイル)

配備は3隻に終わった。

静粛性、大深度航行、高速航行、戦闘システムすべてにおいて優れたが、4500億円と高価で配備が進まなかった。(注11)

 シー・ウルフ級攻撃型原子力潜水艦は、米ソ冷戦時代のソ連原子力潜水艦探知、追跡を主任務に建造された潜水艦だったため、大深度行動能力、高速航行、高い運動能力をもつ「世界最強」の潜水艦だったが、ロシア潜水艦勢力の弱体化、4500億円という高価格だったため、3隻で建造が打ち切られた。そして3番艦SSN-23「ジミー・カーター」は大幅な設計変更がなされた。船体を30メートル延長、それにともなって水中排水量は12100トンとなった。船体大型化の原因は特殊部隊隊員収容設備を設置したことにある。

 

 シー・ウルフ級に代わり建造されることとなった攻撃型原子力潜水艦は、大量配備が可能なように低価格に抑えるため民間技術を多用することになった。NAS、NSSN、センチュリオン級攻撃型原子力潜水艦と計画は紆余曲折し、最終的には音響のステルス性に優れ、捜索索敵能力に重点が置かれ、総合的にはシー・ウルフ級攻撃型原子力潜水艦と同等の能力で、コスト・ダウンが図られたヴァージニア級攻撃型原子力潜水艦が採用され、2004年に進水した。しかし当初予定していた低価格・大量配備から、要求水準の多様化、高性能化によって大型化し、3000億円という高価格になった。(注13)

 

 ヴァージニア級攻撃型原子力潜水艦は、

1番艦SSN-774ヴァージニア就役2004年、

水中排水量7800トン、

533mm魚雷発射管4門装備(Mk46魚雷、UGM-84ハープーン潜対艦ミサイル)、

UGM-109トマホーク陸上攻撃ミサイルを12基搭載する。

 

 

全世界で18隻配備されているオハイオ級弾道ミサイル搭載戦略原子力潜水艦は

水中排水量18750トン、

1番艦SSBN-726オハイオ就役1981年、

原子力蒸気タービン推進、

533mm魚雷発射管にMk46魚雷搭載する。

 

前期型はUGM-96Aトライデント(C-4)潜水艦発射弾道ミサイル24基搭載し、後期型はUGM-133AトライデントⅡ(D-5)潜水艦発射弾道ミサイル24基搭載する。(注12)

 

オハイオ級弾道ミサイル搭載戦略原子力潜水艦の1番艦から4番艦までの4隻はSTART(戦略兵器削減条約)により、トライデントC4潜水艦発射弾道ミサイル24基の装備から、UGM-109トマホーク陸上攻撃ミサイル158発ほど搭載する巡航ミサイル搭載原子力潜水艦(SSGN)に改造された。