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現代日本の安全保障とマス・メディア34

第1節 東アジア各国の戦力 アメリカ合衆国太平洋軍 1995年-2017年10

 

1970年代に建造された原子力推進水上戦闘艦は2000年までに退役し、巡洋艦はタイコンデロガ級巡洋艦のみとなって高度な防空能力を維持している。

 

東アジア、西太平洋を担当する第7艦隊には1986年にタイコンデロガ級巡洋艦CG-52「バンカー・ヒル」、1987年にCG-53「モービル・ベイ」が配備されたが、後期建造型で防空能力の向上したCG-62「チャンセラーズヴィル」、CG-63「カウペンス」に配備艦が変更され、戦力、防空能力を向上させている。

 

また、早期に退役したスプルーアンス級駆逐艦の代替として、タイコンデロガ級巡洋艦の初期建造型であるCG-49「ヴィンセンズ」が配備され戦力を向上させた。

しかし、CG-49「ヴィンセンズ」は初期建造型の特徴であるMk26発射機装備のため、RGM-109トマホーク巡航ミサイルが運用できず、さらにミサイル複数同時発射が不可能であることから早期に退役し、Mk41垂直発射システム装備のタイコンデロガ級巡洋艦CG-54「アーティンタム」、CG-67「シャイロー」が配備されることになった。

 

 またアーレイ・バーク級駆逐艦は、世界初の本格的ステルス船体を取り入れ、イージス・システムも能力向上型にグレード・アップされたものであるが、これも第7艦隊には早期に配備されている。

 

 一方で潜水艦は、グアム島のアプラ港を母港とするロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦SSN-705「シティ・オブ・コーパス・クリスティ」のみが東アジア配備であったが、SSN-711「サン・フランシスコ」、SSN-713「ヒューストン」が増備され能力が増強された。また攻撃型原子力潜水艦による常時パトロールが実施され、頻繁に横須賀基地、佐世保基地に寄港している。2007年にはSSN-711「サン・フランシスコ」に代わりSSN-715「バッファロー」が加わり、2011年からはSSN-723「オクラホマ・シティ」、SSN-721「シカゴ」、SSN-722「キー・ウェスト」に代替された。

 

 横須賀基地を母港とする第7艦隊には、核アレルギーの強い日本を考慮して、通常推進型の空母が配備され続けてきた。また歴代、CV-41「ミッドウェイ」、CV-62「インディペンデンス」、CV-63「キティ・ホーク」と最古参の空母が配備され続けてきたが、メンテナンス、改修工事は充実しており、能力は高く保たれてきた。CV-63「キティ・ホーク」以降はCV-64「コンステレーション」しか通常推進空母は建造されていないため、横須賀基地配備の空母の動向が注目されていたが、結局原子力推進空母のCVN-73「ジョージ・ワシントン」が配備されることとなった。CVN-73「ジョージ・ワシントン」も燃料棒交換および包括修理のため、新たにCVN-76「ロナルド・レーガン」原子力空母が配備された。