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現代日本の安全保障とマス・メディア35

第1節 東アジア各国の戦力 アメリカ合衆国太平洋軍 1995年-2017年11

 

太平洋艦隊の海軍航空機部隊は、

グラマンF-14Aトムキャット戦闘機(初飛行1970年、自重18191kg、推力93kN×2)

が主力であったが(注18)、

次第に中心はマクドネル・ダグラスF/A-18A/B/C/Dホーネット戦闘攻撃機に代わった。

戦闘機・攻撃機が約400機、ロッキード・マーティンP-3Cオライオン対潜哨戒機など哨戒機が約80機、シコルスキーSH-60Bシー・ホーク/SH-60Fオーシャン・ホーク哨戒ヘリコプターなどヘリコプター約200機などを配備していた。

 

F-14トムキャット戦闘機が2006年までに退役し、

代替としてボーイングF/A-18E/Fスーパー・ホーネット戦闘攻撃機(初飛行1995年、自重14009kg、推力97,86kN×2)

が配備されている(注19)。

 

F/A-18E/Fスーパー・ホーネット戦闘攻撃機は対地・対艦攻撃能力が重視され、海軍が使用するすべての航空機搭載兵器を搭載可能で、航続距離もF/A-18ホーネット戦闘機に比べ大幅に向上し、ディープ・ストライク能力を獲得するにいたった。

部分的にではあるがステルス性も考慮され、要撃専門で艦隊防空が主任務であるF-14Aトムキャット戦闘機と比較して、大幅に対地攻撃能力が向上されることとなった。

F/A-18E/Fスーパー・ホーネット戦闘攻撃機は2030年代に配備されるF/A-XXの登場まで海軍航空機部隊の主力となる。F/A-18E/Fスーパー・ホーネット戦闘攻撃機は2014会計年度までに556機の配備が決まっている。

 

ボーイングF/A-18E/Fスーパー・ホーネット戦闘攻撃機をベースとしたEA-18グラウラー電子戦機はノースロップ・グラマンEA―6Bプラウラー電子戦機に代わり、電子戦の主力として統合運用される。EA-18グラウラー電子戦機は2014会計年度までに114機の配備が決まっている。搭載ジャマーはAN/ALQ-99であるが、将来的には開発中のNGJ(次世代型ジャマー)となる予定である。

 

 哨戒ヘリコプターはシコルスキーSH-60Bシー・ホーク/SH-60Fオーシャン・ホーク哨戒ヘリコプターから、対潜水艦戦、機雷処理・発見、小型戦闘艇への攻撃、小型民間船舶によるテロ対処など多任務に対応するよう最新のアヴィオニクス、センサーを搭載するシコルスキーMH-60Sナイト・ホーク多任務ヘリコプターと、機雷処理や輸送を主任務とするシコルスキーMH-60Rストライク・ホーク多任務ヘリコプターに代替される。

 

 F/A-18A/B/C/Dホーネット戦闘攻撃機はロッキード・マーティンF-35CライトニングⅡ戦闘機260機に代替される。

 

P-3Cオライオン哨戒機はMMA(海洋多任務航空機)として開発されたボーイングP-8Aポセイドン哨戒機109機とノースロップ・グラマンMQ-4CトライトンBAMS(広域洋上監視)無人機66機に代替される。

 

ノースロップ・グラマンE-2Cホーク・アイ早期警戒機はステルス航空機発見に強いといわれるUHF帯レーダーAN/APY-9を搭載するE-2Dアドヴァンスド・ホーク・アイ早期警戒機に代替される。

E-2Cホーク・アイ早期警戒機は各空母に4機搭載であったが、E-2Dアドヴァンスド・ホーク・アイ早期警戒機は各空母に5機搭載され、捜索・監視能力が強化される。

また、E-2Dアドヴァンスド・ホーク・アイ早期警戒機はネットワーク戦のNIFC-CA(海軍統合火力統制―対空)構想の一役を担い、艦隊防空の強化につながることが想定されている。

 

救難機にはティルト・ローター航空機であるHV-22オスプレイ垂直離着陸救難機が採用され、さらにV-22オスプレイ垂直離着陸機はC-2Aグレイハウンド空母・地上間航空輸送機の後継にも採用された。

 

兵站を担うのはボーイングC-40Aクリッパー輸送機とロッキード・マーティンC-130Tハーキュリーズ輸送機である。ほかの輸送機にはビーチクラフトUC-12B/F/M/W輸送機、ガルフストリームC-20A/D/G輸送機、ガルフストリームC-37A/B輸送機がある。

 

 機雷掃海任務に充てられるMH-53Eシー・ドラゴン掃海ヘリコプターは2025年まで使用されるため、海上自衛隊から退役したMH-53Eシー・ドラゴン掃海ヘリコプターを部品取り用に導入している。