· 

現代日本の安全保障とマス・メディア43北朝鮮ゲリラコマンド

第2節 東アジア各国の戦力 北朝鮮  

 

第1項 1995年-2005年1

 

北朝鮮の総兵力は110万人、そのうち陸軍が100万人、27個師団である。

 

主な装備は旧ソ連の戦車がベースの「暴風号」戦車、「天馬号」戦車、旧ソ連のT-62戦車、T-54/55戦車が3500両、歩兵戦闘車4000両、自走砲4500門、野砲7000門、多連装ロケット発射システム2400両、重迫撃砲9000門で、機甲化、機械化、装甲化はある程度進んでいるとみられるが、稼働率に問題がある。

 

陸軍の配備状況は非武装地帯DMZ周辺に全戦力の70%以上を配置し、南進を前提とした梯隊の軍団配置で、守勢に追い込まれると不利になりそうである。

 

 

 北朝鮮は正規戦力では数的に圧倒しているものの、近代化された韓国軍、合衆国軍、自衛隊には対抗できないため、特殊部隊によるゲリラ作戦、撹乱、陽動作戦、心理戦をとる。

 

人民武力省総参謀部のもとに特殊軍団(旧・第8軍団)、偵察局(8個特殊部隊)がおかれ、指揮は軽歩兵教導指導局、労働党35室(対外調査部)がとると思われる。

 

特殊軍団は

 

敵地における破壊工作を遂行する6個狙撃旅団、

 

敵軍事施設、社会基盤の占拠をおこなう2個水陸両用狙撃旅団、

 

敵航空基地、レーダーの破壊を目的とする2個空軍狙撃旅団、

 

敵主要施設の占領を任務とする3個軽歩兵空挺旅団、

 

敵地潜入情報収集をおこなう17個偵察大隊、

 

要人拉致・暗殺、主要産業基盤破壊、テロ工作、長期敵地潜入・革命地下組織育成をおこなう偵察局8個特殊部隊が主要な部隊で、

 

装備は60mm迫撃砲、RPG-7 対戦車ロケットてき弾砲、AT-3 対戦車ミサイル、SA-16携帯地対空ミサイル、AK-47 7,62mm×39自動小銃、AKS-74 5,45mm自動小銃、VZ61サブ・マシンガン、FNブローニング・ハイパワー 9mm×19自動拳銃、手榴弾、携帯用化学兵器、GPS受信機、無線装置、暗号通信装置などである。

 

 

労働党統一戦線部は資金調達、労働党対外連絡部は朝鮮総連など外国朝鮮人組織への指導、

 

労働党作戦部は工作員派遣、要人拉致・暗殺を目的とし、対韓国に3000人、対日本に500人が配備されている。

 

労働党35室(対外情報調査部)は情報収集とともに、拉致活動、テロリズム作戦、長期潜入工作活動をおこなう。

隷下に偽造パスポートを利用して日本・韓国に潜入する直接浸透課、南北間の交流においての工作活動をおこなう南北会談課、海外出張・海外留学の日本人、韓国人への接触、浸透、工作をおこなう海外担当課、韓国、日本の国情の情報収集、調査、評価、研究を行う南朝鮮研究所、北朝鮮の工作活動を支援する団体を管理する外郭団体課がある。

 

 

労働党35室(旧・対外情報調査部)は日本、韓国以外の国で外交官の身分を利用して、北朝鮮大使館を拠点に日本人、韓国人の拉致、情報収集、工作を展開する。

 

35室の上部機関として労働党作戦部があり、工作員の育成、工作員、ゲリラ・コマンド部隊の敵地への投入、金正日政治軍事大学での工作員育成教育、在日朝鮮人ゲリラ部隊の育成をおこなっている。

 

 

労働党対外連絡部は工作員を長期にわたり日本、韓国に潜入させ、工作活動、情報収集を実施している。また朝鮮総連への指導や、工作のためのダミー会社設立を担当していると思われる。