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現代日本の安全保障とマス・メディア46

第3節 東アジアの戦力 台湾   1995年-2017年1

 

 中国の軍事的圧力、脅威に絶えずさらされ続けている台湾は、近年まで1982年の米中コミュニケや、中国の圧力により近代兵器の購入が滞っていたが、1990年代以降ようやく近代化が可能になってきた。陸軍は12個師団、海軍陸戦隊2個師団とあわせて地上兵力27万人で、M60A3パットン戦車など旧式戦車を配備している。

 海上戦力の近代化は進んでおり、世界有数の強力な海軍となっている。現役兵力は6万8000人、水上戦闘艦は40隻、潜水艦は4隻、18隻の揚陸艦を保有、海軍陸戦隊の上陸作戦も可能である。

 

 

 最新鋭艦は康定(カンディン)級フリゲートである。

 

これはフランスのラファイエット級フリゲートを輸入したものである。ラファイエット級フリゲートは本格的にステルス機能を取り入れた船体で、レーダー捜索は困難である。

 

康定級フリゲートはフランスで船体を建造したが、電子装備、兵装は台湾において艤装が行われ、台湾オリジナルの兵装となっている。

 

ラファイエット級フリゲートにはない対潜兵装が加えられたため、ステルス性が損なわれていると思われる。(注1)

 

康定(カンディン)級フリゲートは

満載排水量3800トン、

ディーゼル推進で、

兵装はOTOメララ 76mm単装砲1門、

40mm単装機銃2基、

Mk32 324mm3連装短魚雷発射管2基、

雄風Ⅱ艦対艦ミサイル8発、

シー・チャパラル短距離艦対空ミサイル4発、

Mk15ファランクス20mmバルカン近接防御武器システム1基である。

搭載航空機はSH-60シー・ホーク哨戒ヘリコプターの民間バージョンであるシコルスキーS-70C(M)で、アメリカ製の対潜哨戒機器が装備されたものを1機搭載している。

康定級フリゲートは1996年から1998年までに6隻が就役した。(注1)

 
 

 

 台湾の艦隊防空を担うのは成功(チェンクン)級艦隊防空ミサイル・フリゲートである。これはアメリカのオリヴァー・ハザード・ペリー級艦隊防空ミサイル・フリゲートを台湾でライセンス生産したものである。1993年から8隻が就役している。

満載排水量4105トン、

ガス・タービン推進、

兵装はMk13発射機にRIM-66スタンダードMR艦対空ミサイルを装備、

OTOメララ 76mm単装砲1門、

40mm単装機銃2基、

雄風Ⅱ艦対艦ミサイル8発、

Mk32 324mm3連装短魚雷発射管2基、

Mk15ファランクス20mmバルカン近接防御武器システム1基である。

搭載航空機はシコルスキーS-70Cヘリコプター2機である。(注2)

 
 

 

 対潜戦で主力となるのは合衆国海軍の中古艦船を購入したノックス級フリゲートである。満載排水量4260トン、蒸気タービン推進、兵装はMk42 127mm単装砲1門、20mm単装機銃4基、Mk32 324mm短魚雷発射管2基、8連装対潜ロケット発射機1基である。搭載航空機はマクドネル・ダグラスMD500小型ヘリコプターで、小型なためその能力は限られたものになるだろう。1972年に合衆国海軍で就役し、1993年に台湾が購入、就役させている。台湾はノックス級フリゲートを8隻配備している。(注3)