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現代日本の安全保障とマス・メディア47

第3節 東アジアの戦力 台湾   1995年-2017年2

 

キッド級艦隊防空ミサイル駆逐艦は、1970年代半ば王政イランがアメリカに発注した駆逐艦である。イラン・イスラム革命でイランは購入断念を余儀なくされ、合衆国海軍が購入することになった艦船である。1981年から1982年に竣工している。

満載排水量は9547トン、

ガス・タービン推進、

兵装はMk42 127mm単装砲2門、

Mk26発射機にRIM-66スタンダードMR艦対空ミサイルなど88発装備、

Mk141発射機にRGM-84ハープーン艦対艦ミサイル8発、

Mk32 324mm短魚雷発射管2基、

Mk15ファランクス20mmバルカン近接防御武器システム2基、

搭載航空機はシコルスキーSH-60Bシー・ホークの民間版であるシコルスキーS-70Cヘリコプターである。

台湾海軍はキッド級艦隊防空ミサイル駆逐艦を4隻導入し、飛躍的な戦力向上となった。(注5)

 

 潜水艦は4隻配備されている。1987年と1988年に就役した海龍(ハイルン)級潜水艦は、オランダのウィルトン・フィエノルド社が建造し、台湾が初めて購入した近代的潜水艦である。

水中排水量2660トン、

ディーゼル・エレクトリック推進、

533mm魚雷発射管6門と、

先進国の潜水艦として遜色のないものとなっている。

 

海龍級潜水艦導入以前に台湾が保有していた潜水艦は1945年に合衆国海軍が建造したガピーⅡ級潜水艦のみであったので、台湾の潜水艦作戦能力は大幅に向上した。(注5)

 

 

 台湾空軍も1990年代以前は旧型戦闘機を配備するだけであり。その戦力は非常に弱いものであった。しかし、中国が着実に空軍力を向上させていった事態に対して、

 

まず1992年前半にフランスからダッソ-・ミラージュ2000-5戦闘機(初飛行1978年、自重7490kg、推力95,1kN×1)

を60機導入し(注6)、

 

1992年秋にはアメリカのブッシュ大統領がテキサス州フォート・ワースのロッキードの戦闘機工場においてF-16戦闘機の売却を認め、台湾空軍はF-16A/Bブロック20ファイティング・ファルコン戦闘機を150機導入することになった。

 

第4世代戦闘機を210機導入した2005年の台湾の空軍力は一流のものとなった。

 

台湾空軍はこれら輸入した第4世代戦闘機210機に加え、

 

アメリカの支援を得て開発された国産のF-CK-1経国戦闘機(自重6386kg、推力41,1kN×2)130機、

 

ノースロップF-5EタイガーⅡ戦闘機(初飛行1972年、自重4410kg、推力22,2kN×2)も150機配備しており(注7)、

 

中国軍の攻勢に対抗しているが、中国の大幅な軍拡の前に依然苦境に立たされている。

 

 

また台湾の防空システムはレーダーによる警戒網、高度な情報通信システム、グラマンE-2Tホーク・アイ早期警戒機などで構成される。