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現代日本の安全保障とマス・メディア64北朝鮮

第8章 日本の危機 

 

第1節 日本の危機 北朝鮮

 

 北朝鮮は、1990年の福井県での工作潜入ボート発見事件、1999年の工作船事件などで明らかになったように、日本に常時、工作員、ゲリラ・コマンド部隊を潜入させ、

自動小銃、機関銃、重機関銃、対戦車ロケット弾、小型迫撃砲、携帯地対空ミサイル、手榴弾、高性能爆薬、化学兵器などを武器に、

朝鮮半島有事の際の在日アメリカ軍基地、自衛隊基地・駐屯地、重要防護施設、要人・社会基盤(空港、港湾施設、道路、鉄道、水道施設、発電所、ガス施設、変電所、高圧線、ダムなど)、人口密集地に対する攻撃、心理戦を準備している。

 

さらに朝鮮総連の非公然分子にたいしての教育、指導によって育成されたゲリラ・テロ戦の用意、日本国内に存在する反政府過激派との連動作戦、便乗攻撃が予想される。そして、日本の政界、官界、学界、マス・メディア、財界への浸透工作や、非合法の資金調達手段としての偽造通貨流通、麻薬・覚醒剤売買、軍事関連機器購入を続けている。

 

 

 1992年には射程距離1000kmのノドン1号弾道ミサイルを完成させ、日本の大半を射程に収めた。1993年3月には能登半島沖にノドン1号を試射し、日本に脅威を与える弾道ミサイルの完成に成功した。ノドン1号は核弾頭、化学兵器弾頭、生物兵器弾頭が搭載可能で、落下速度は非常に速く、迎撃は困難である。また移動可能で早期発見は困難である。ノドン1号は200基を超える数が実戦配備された模様である。

 

 1999年8月31日には、日本全土を射程におさめるテポドン1号が日本国土を通過するかたちで試射され、日本だけでなく同盟国アメリカにも脅威となった。さらに北朝鮮はテポドン2号、ムスダンを開発中で、脅威の広範囲化をはかっている。

 

 北朝鮮は早い時期から化学兵器、生物兵器を保有していたが、1994年の国際原子力機関(IAEA)の原子力施設への特別査察を拒否、妨害し、核兵器開発への疑念は深まった。

 

カーター元大統領の訪朝と、クリントン大統領の米朝合意によって北朝鮮は本来、核開発を中断すべきであったが、カーターとクリントンの北朝鮮への甘い態度は、北朝鮮の核開発継続を許し、北朝鮮は黒鉛減速炉の燃料棒からプルトニウムを抽出し、核爆弾の製造をおこなったと思われる。