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現代日本の安全保障とマス・メディア67インド洋・台湾

第4節 日本の危機 インド洋

 

 インド洋においては、中国とインドの覇権争いが熾烈になってきている。

 

中国はミャンマーの軍事独裁政権と協力、ミャンマー、スリランカ、パキスタンのインド洋沿岸に海軍基地を建設、中国人民解放軍海軍の艦船が寄港、覇権への布石を打っている。

 

インドもブリティッシュ・エアロスペース(BAEシステムズ)のシー・ハリアー垂直離着陸戦闘機を艦載機とした軽空母を有する艦隊を保有しており、将来の正規空母保有に動いている。中印の対立は避けられそうに無い。

 

 日本政府は、1998年にインドとパキスタンが実施した核実験に対し、政府開発援助を全面的に停止してしまった。

重要な戦略的パートナーに対するこの非行は日本、インド双方にとって重大な損害である。

しかも、1995年に敵国の中国がおこなった核実験に対して日本は、無償資金援助を停止したのみであった。

敵国には援助するのに、戦略的パートナーには援助を停止するという、日本政府の奇行は日本国民に大きな損害を与えた。

 

 

 

 

 

 

 

第5節 日本の危機 台湾

 

 国共内戦に破れ、台湾に逃れてきた国民党、蒋介石、蒋経国政権は国内では独裁政治体制を敷き、中華民国の大陸復権を目指していた。

 

中国(中華人民共和国)は、1954年から金門島、馬祖島への砲撃を始め、全力を挙げて台湾侵攻の機会をうかがってきた。

 

1996年、独裁政治に終わりをつげるべく実行されようとしていた総統の民主選挙に対し、中国は3発のミサイルと、台湾上陸を前提とした大規模な軍事演習を実施、自由と民主主義に対する脅迫・恫喝をおこなった。しかし、台湾は恫喝に屈することなく、総統選挙を実施し、その結果、李登輝氏が総統に選ばれ、台湾は新たなる一歩を確実に進めることになった。

 

 しかし、中国は台湾の対岸に大量の地対地ミサイルを配備、スホーイSu―27戦闘機、スホーイSu―30MKK戦闘爆撃機を300機以上、ミコヤンMIG-21ベースの旧型戦闘機、旧型攻撃機を3000機近く配備し、人民解放軍海軍艦船とともに台湾封鎖や台湾侵攻を実行する態勢を敷いている。 

 

台湾は、ロッキード・マーティンF-16Aブロック20ファイティング・ファルコン戦闘機150機、ダッソー ミラージュ2000-5戦闘機60機、IDF経国戦闘機150機、ノースロップF-5E/Fタイガー戦闘機215機と、レーダー、情報通信網、PATRIOT地対空ミサイル防空システムなどによる高度の防空システムで空からの脅威に対抗し、オリヴァー・ハザード・ペリー級フリゲート、フランスのラファイエット級フリゲートの台湾版・成功(チェンクン)級フリゲートを保有し、中国による海上封鎖に対抗しているが苦境に立たされている。

 

劣勢挽回のためのわずかな望みであったF-16C/Dファイティング・ファルコン戦闘機ブロック50の66機の購入はアメリカのオバマ政権に拒否されてしまった。