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現代日本の安全保障とマス・メディア70アメリカ2

1977年から1980年までカーター大統領の特別補佐官をつとめたポーランド出身のユダヤ教徒であるコロンビア大学教授のズビグニュー・ブレジンスキー氏は、アメリカの外交・防衛政策および世界の政治に大きな影響力を持つ。

 

ブレジンスキー氏は、世界有数の外交論文集である「フォーリン・アフェアーズ」誌の1997年9/10月号に、「ユーラシアの地政学」という論文を発表している。そこでは、

 

「とりわけ重要なのが、NATO,米国とさらには中国とのパートナーシップの形成であり、これを軸にロシア、中央アジア、日本との安定的共存を図っていかなければならない。」(注5)、

 

「核戦力を別とすれば、中国が自らの地域を越えてその軍事的影響力を行使する能力をもつことは当面ありえない。」(注81)、

 

「日本は極東における米国の不沈空母であってはならない。日本はアジアでの米国の主要パートナーであってはならない。」(注6)、

 

「(日本を)地域大国になろうとする試みを回避させる方向へ向かわせる。」(注7)、

 

「日本がグローバルな影響力を手にすることができるのは、地域大国になりたいという望みをおさえた場合だけである。」(注8)

 

と主張、日本の大国化に反対し、日米同盟も否定するなど反日、嫌日の姿勢を強調し、中国をNATOと同列のパートナーとする構想を主張している。

 

 ブレジンスキー氏はアル・ゴア民主党大統領候補、ジョン・ケリー民主党大統領候補、バラク・オバマ大統領の外交顧問、外交ブレーンとして中国との関係強化を主張した。

 

 

 1969年から1976年まで、ニクソン・フォード政権において大統領補佐官や国務長官をつとめ、ハーバード大学の教授でもあり、アメリカ政界、学界、財界のみならず、全世界に影響を行使しえるドイツ出身のユダヤ教徒であるヘンリー・キッシンジャー氏。コンドリーザ・ライス前国務長官が親北朝鮮、親中国外交を推進したのもキッシンジャー氏の全面的なアドバイスに盲従したためである。

 

キッシンジャー氏は1997年8月25日の読売新聞「地球を読む」において、「米中関係 共存の道探る好機」と題し、そこで

 

「少なくとも今後十年間、日本の軍備はますます恐るべきものとなろう。」(注9)

 

と国際政治学者にしては的外れな見解を表明した後、

 

「さらに、北京の立案者たちは、インドや韓国、ロシア、ベトナム、さらに台湾の軍事能力を無視することはできない。」(注10)、

 

「中国にとって米国と日本の関係は、依然として懸念のもとである。」(注11)

 

と、中国の立場のみを強調している。

 

 

1999年10月25日の読売新聞「地球を読む」において、「薄れた国家独裁色」と題し、

 

「インドから日本、ロシアに至るまで、軍事的に相当な隣人と向き合っている」(注12)

 

と中国の軍事力を擁護している。

 
 

 

1999年5月10日の読売新聞「地球を読む」においては、

 

「軍事的挑戦をおこなったのは台湾を巡る国家統一の懸念や、南沙諸島などの伝統的な領土主張の擁護のためだった。中国の戦略能力は20基そこそこの戦略核を擁するに過ぎない。」(注13)

 

と主張、中国の軍事的恫喝を支持している。

 

また、天安門事件ではABCテレビ「ABCワールド・ニュース・トゥナイト・ウィズ・ピーター・ジェニングス」において、マスター・オブ・セレモニーのピーター・ジェニングスのインタビューに対し、

 

「私ならどのような制裁もしない。」と語っている。

 
 

 

1995年7月にはワシントン・ポストで

 

「アメリカも中国もそれぞれ理由は異なるが、一つの覇権国家によってアジアが支配されることに反対している」

 

と意味深な文言を残し、

 

「中国はアメリカに強力な近隣諸国との関係を均衡させる手助けをして欲しいのだ。」、

 

「少なくとも中国が自らそれができるほど力をつけるまでは」

 

と、中国の将来のアジア覇権を認めている。(注14)

 

 

 国家安全保障会議のアジア上級部長などを歴任した戦略国際問題研究所のマイケル・グリーン氏は、日本の偵察衛星保有にすら反対していた。

 

 

1993年から2000年まで続いたクリントン政権では、ウォルター・モンデール駐日大使(1977年から1980年まで副大統領)は、尖閣諸島紛争にアメリカは関与しないと発言、サンディ・バーガー国家安全保障担当大統領補佐官、バウチャー国務省報道官もこのことを追認した。

 

日本での怒りの声を考慮したカート・キャンベル国防次官補代理は、日本の施政権下にある尖閣諸島は日米安全保障条約によって守られると、政府高官の前言を撤回した。

 

しかし、クリントン民主党政権は中国を「戦略的パートナーシップ」と位置づけ、中国を重視していた。