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現代日本の安全保障とマス・メディア88海上保安庁の特殊部隊

海上保安庁におけるテロリズム対処、ゲリラ・コマンド対処は海上保安庁の機動隊にあたる特別警備隊、特別警備隊から優秀な人員が選ばれて編成される特殊警備隊SST(Special Security Team)がある。

 

特殊警備隊SSTは、成田空港開港後、闘争目標を関西空港開港阻止への爆弾テロ闘争とソウル五輪開催阻止へのシー・ジャック・テロ敢行へと動いた左翼過激派1983年の連続ゲリラ事件、自衛隊駐屯地への時限発火装置による同時多発車両破壊事件、1984年の大阪での軽ワゴン車爆破事件などのゲリラ事件が多発、関西空港建設反対テロが予想された。

 

またソウル・オリンピックを控え日韓フェリーのシー・ジャックが懸念された。これらの脅威に対処するため、全国の管区特別警備隊隊員から25人が選定され関西空港警備隊として、第5海上保安本部大阪特殊警備基地が関西空港対岸地区に設けられた。(注11)     

 

また1987年には、あまりにも危険なプルトニウム海上輸送任務を軍隊による警備にするように世界各国から圧力がかけられた。

 

しかし、内務省官僚出身で反軍・反自衛隊を主張する後藤田正晴副総理は海上自衛隊による警備を反対した。

 

よってプルトニウム輸送船・あかつき丸の警備は海上保安庁が担当することになった。アメリカ政府から日米原子力協定に基づき、アメリカ海軍特殊部隊SEALによる訓練を要求されたため、プルトニウム輸送の特別警備隊を設立し、アメリカ海軍特殊部隊SEALに隊員を訓練のため派遣した。(注12)

 

1996年、関西空港警備隊とプルトニウム輸送特別警備隊が統合され特殊警備隊SSTが40人で発足した。特殊警備隊SSTはSEALなどの指導の下、対テロリズム戦・対ゲリラ戦・対コマンド戦に励んだ。(注13) 

            

1989年に東シナ海で発生したイギリスの海運会社の保有するパナマ船籍の貨物船「アランドラ・レインボー」の船員暴動事件にイギリス政府から鎮圧要請を受け、ヘリコプターから船内に突入、人質となっていたイギリス人船長を救出、暴動を鎮圧した。また1992年、のシンガポールの貨物船「アセアン・エクスプレス」の船員暴動事件にも投入され暴動を鎮圧、人質の船長などを救出した。(注14)

 

警察の機動隊にあたる暴動対処部隊の海上保安庁特別警備隊SRS(Special Riot Service)は、海上デモの鎮圧、洋上警戒などが主任務であるが、

豊和工業89式小銃、レミントンM870ショット・ガン、S&W M5906ミリタリー 9mm×19口径自動拳銃と、ボディ・アーマー、対NBC防護服で装備し(注13)、ヘリコプターからの強行乗船もおこなえる実力を有し、対テロ・ゲリラ戦に対処できる能力をある程度有している。(注15)