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現代日本の安全保障とマス・メディア157読売新聞1994主張1

読売新聞 1994年の主張1

 

 

 

1994年(平成6年)1月1日の社説「自由主義・国際主義・人間主義 平和で活力ある21世紀に向けて」(注1)において、

 

軍事紛争の発生が避けられないことであり、国連だけでは対処不可能でアメリカ軍の関与が必要になる、と主張している。日本はこうした国際情勢に対し、一国平和主義から脱皮し応分の貢献をする国際主義へ進むべきとしている。

 

 

 

 

 1994年2月27日の社説「『基盤防衛力』構想は堅持せよ」(注2)において、

 

細川護熙首相の私的諮問機関『防衛問題懇談会』による新たな防衛政策が模索されることについて、

限定的かつ小規模な侵攻に対処できる必要最小限度の防衛力の維持と、それ以上の有事におけるアメリカ軍の来援を可能にするための日米同盟の強化を求めている。

このことは的確に日本のおかれている情勢を把握し、その情勢に対処する最小限の能力保持を求めたもので評価できる。

 

 

 

 

 

 1994年12月20日の社説「防衛論議なき防衛予算の編成」(注3)では、社会党の圧力で、防衛費が対前年度比0,855%に抑えられたことについて、

 

日本のおかれた国際情勢を無視した軍縮ありき、数字ありきの政策であると批判している。

 

さらに、日本は欧米と比較して防衛費の対GNP比が低いことも指摘している。これらの提言は当然のことであるが、現在も是正されることなくイメージ先行の防衛政策がとられつづけていることは遺憾である。

 

 

 

 

 1994年8月13日の社説「新たな安保論議のスタートの好機」(注4)で、

 

細川護熙首相の時代から始まった首相の私的諮問機関「防衛問題懇談会」が提言している陸上自衛隊の削減や海上自衛隊の艦艇削減、弾道ミサイル対処能力、戦闘機部隊削減、空中給油機導入を評価、村山富一首相にたいして行動を求めている。

 

中国の軍拡、拡張主義や北朝鮮情勢の悪化時にこの軍縮提言は不安に思えるが、読売新聞はこの提言をたたき台にして、議論を広げるよう求めている。