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現代日本の安全保障とマス・メディア233森本敏2

森本敏 杏林大学非常勤講師、野村総合研究所主任研究員の主張2

 

 

 

 

1994年8月16日の読売新聞「論点」では、「不透明情勢と防衛計画」と題し、

 

「ロシアの脅威は今や消滅したという考え方に立っているが、そのような考え方が妥当性があるかどうか疑わしい。集団自衛権の行使に踏み込んでいないのは残念である。アジアの周辺国は、むしろ軍事力を増強しつつある。先行き不透明な時期に、国家の防衛力のあり方を根本的に方向転換することは慎むべきである。」

 

と、

脅威が存在していながら防衛計画の大綱の軍縮に向けた大幅な変更に疑義を呈している。(注31)

 

 

 

 

1996年4月3日の読売新聞「論点」では、「日米同盟 問われる真価」と題し、

 

「アジア・太平洋全体の平和と安定にとってきわめて重要」、

 

「日米安保体制はこの地域における米国の活動を支える最も重要な基礎である。」

 

と、日米同盟を評価している。(注32)

 

国際社会の厳しさ、アジア情勢の緊迫化をふまえ、安易な軍縮を批判し、日米同盟を支えることによる地域の安定を主張している。