才能の無い細川護熙

細川護熙は、はソ連の崩壊から自衛隊による防衛や、軍事力による抑止そのものの意義が下がったと安易に考え、自衛隊の縮小、日米同盟の弱体化を考えていた。

このことは後の細川の論文で(1998年のフォーリン・アフェアーズ誌)であきらかになる。

しかし、その考えは適切であったのか。ソ連は崩壊したが、不安定な状態は続いていた。中国が軍事費を増大させ、軍事力を大幅に増強し、北朝鮮のミサイル開発、核開発は進展し、特殊部隊・工作部隊の日本国内への浸透は継続されていた。

一方で、湾岸戦争における多国籍軍による強制的平和執行活動、カンボジアにおける国連平和維持活動など、国際秩序維持軍事作戦、国際貢献活動、国連による平和維持活動に対応する必要が生じてきていた。



 細川政権は平成6年度(1994年)予算の一般歳出を前年度比伸び率2,3%増加としたが、防衛費の伸び率は、緊迫する東アジア情勢、日本に向けてのあからさまな軍事的示威活動の存在にもかかわらず0,855%増加におさえ、軍縮傾向政策を鮮明にした。






1998年(平成10年)の「FOREIGN AFFAIRS」3/4月号に

「ARE U.S.TROOPS IN JAPAN NEEDED? 米軍の日本駐留は本当に必要か」と題し、


北朝鮮、中国の脅威は、日本、台湾、韓国にとって軍事的優位をうばわれるものではないと主張している。


実質的に防衛を担っているのは自衛隊で、アメリカ軍ではないと言い、


アメリカ軍基地撤退を望む国民の声からも、アメリカ軍は全面撤退し、同盟関係は続けるべきだと主張している。

 


日本、韓国、台湾の防衛力は、中国、北朝鮮の強大な軍事力の前には脆弱で、


アメリカ軍との協力が必要なのは自明の理である。



日本の防衛は自衛隊だけが担っているのではなく、アメリカ軍の後方支援によって成立している。


安易なアメリカ軍の撤退は東アジアに動揺を生むだけである。



また、基地撤退を求めながら同盟の維持を求めるのは、多分にアメリカに甘えた主張である。