第3項
平成17年度以降に係る防衛計画の大綱における防衛力 航空自衛隊 7
1977年に国防会議で導入が決定し、
1980年から導入された
マクドネル・ダグラスF-15J/DJイーグル戦闘機
初飛行1972年、
自重12973kg、
総重量20244kg、
最大重量30845kg、
推力105,7kN×2。
F-15J/DJイーグル戦闘機
は
225機
の
導入が計画されたが、
計画
は
200機
に縮小、
総生産数
は
213機
となった。
F-15J/DJイーグル戦闘機は、
大型にもかかわらず
チタニウム合金を従来機より大幅に使用したため
重量が抑えられ、
大推力による高機動、高速巡航が可能で空戦において圧倒的に優位に立つ。
電子装備も大型な機体を生かし、
大型ゆえ高性能な
APG-63レーダー
を搭載している。
電子戦装置はアメリカ議会の反対で導入できなかった
戦術電子戦システムTEWS
AN/ALR-56レーダー警戒装置、
AN/ALQ-135電子妨害装置、
AN/ALQ-128電子戦警戒受信装置、
AN/ALE-45チャフ/フレア・ディスペンサー
などで構成
に代えて、
日立製作所が開発した
国産電子戦装置J-TEWS
J/APR-4レーダー警戒装置、
J/ALQ-8電子妨害装置、
AN/ALE-45Jチャフ/フレア・ディスペンサー、
J/APQ-1後方警戒装置
などで構成
を装備し、20世紀では超一流の性能を誇った。
F-15イーグル戦闘機203機で、生産時期によって使用が異なる。
1985年生産分からはセントラル・コンピューターが新型化され、
1991年生産分からは電子制御式F100エンジンを搭載している。
後期生産分はMSIP(段階的改良計画)機として、前期生産機分(PRE―MSIP)機とは異なった機体となっている。
防衛庁は
1997年度から
マクドネル・ダグラスF-15J/DJ戦闘機
に対して
近代化能力向上改修の実施
を開始した。
改修が実施しやすい設計のF-15J/DJイーグル戦闘機MSIP機(多段階改良計画機)、
F-15J戦闘機67機、
F-15戦闘機DJ36機
が対象である。
防衛庁は
「F-15が既存の装置のままでは、
2010年度以降に予想される脅威に対処することが困難であることから、
これに対処し得るために、
電子戦環境下でのミサイル戦における優勢の確保と、
戦況把握および表示能力の向上を図ることが必要である。」
とし、
「防空要撃能力については、
将来における技術的水準の動向に対応して、
現有の要撃戦闘機(F-15)を今後とも有効活用するため、
近代化の改修を確保する」
とした。
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