第3章 2008年の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」 4
懇談会の報告書では
公海における米艦防護については、
個別的自衛権及び自己の防護や自衛隊法第95条に基づく武器等の防護により反射的効果として米艦の防護が可能である
という
これまでの憲法解釈及び現行法の規定では
米艦防護ができないため
集団安全保障の行使を認める必要があるとしている。
米国に向かうかもしれない弾道ミサイルについては、
従来の自衛権概念や国会手続きを前提としていては充分な実効的対応ができないとし、
個別的自衛権や警察権によって対応する従来のやり方
から
集団自衛権の行使を必要としている。
国際的な平和活動における武器使用について、
憲法で禁止された武力行使に抵触しないため自己の防護や武器等の防護のためしか認められないとされる
現在の憲法解釈や現行法では
国際非難の対象となるため、
国連PKO等の国際的な平和活動への参加は憲法9条で禁止されないと整理されるべきとし、
自己防衛に加え他国部隊や要員への駆けつけ警備及び任務遂行のために武器使用を認めるべき、
としている。
PKO等に参加している他国への後方支援について、
憲法9条で禁止されている武力行使と一体化に抵触する恐れがあるとされてきたことに対し、
政策的妥当性の問題とし総合的に検討して政策決定するべき、
とした。
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