日本の国家安全保障2000年代 137

第1章 東アジア各国の戦力 アメリカ合衆国太平洋軍(現・インド太平洋軍) 

 

 

 

2000年代 38

 

合衆国戦略軍

 

 

 

 

合衆国の核戦略を担うのは

 

合衆国戦略軍

(U.S.STRATCOM:United States STRATegic COMmand)

 

である。

 

合衆国戦略軍は陸軍、海軍、空軍、海兵隊の4軍の戦略部門を統合するものである。

 

 

合衆国の核戦略の基本はトライアド(三本槍)、

 

地上発射大陸間弾道ミサイルによる攻撃、

 

爆撃機による核爆弾投下、核弾頭搭載巡航ミサイル、核弾頭搭載短距離攻撃ミサイル攻撃、

 

そして弾道ミサイル搭載戦略原子力潜水艦

 

による攻撃の3つである。

 

 

 ロックウェル・インターナショナル B-1Bランサー爆撃機

 

 

核爆弾をはじめ、

 

AGM-86空中発射巡航ミサイル

(射程距離2500km、弾頭200KT)

 

を大量に搭載、発射可能である

(B-1B爆撃機は現在、戦術任務のみ)。

 

ステルス巡航ミサイルのAGM-129先進巡航ミサイルも運用していた。

 

 

ボーイング B-52Hストラトフォートレス爆撃機

 

 

AGM-86空中発射巡航ミサイル

 

 

核爆弾

 

を搭載する。

 

 

 

ノースロップ・グラマン B-2スピリット爆撃機

 

 

ステルス性が高く、レーダーなどで捉えるのは困難である。

 

核爆弾を搭載する。

 

 

 

 地上発射弾道ミサイルには、

 

 

LGM-30GミニットマンⅢ大陸間弾道ミサイル

(射程距離13000km、弾頭3335KT×3)

 

 

450基、

 

 

MGM-118ピース・キーパー大陸間弾道ミサイル

(射程距離9600km、弾頭550KT×3)

 

 

50基配備していた。

 

MGM-118ピース・キーパーは早期に退役することになった。

 

 

合衆国空軍のICBMはいずれも命中精度は極めて高いとされる(半数必中界100m以内)。

 

 

 

 

潜水艦発射弾道ミサイル

 

は、

 

 

UGM-96AトライデントC4潜水艦発射弾道ミサイル

(射程距離7400km、弾頭100KT×8)、

 

 

UGM-133AトライデントⅡD5潜水艦発射弾道ミサイル

(射程距離12000km、弾頭475KT×8)

 

 

 

 

オハイオ級弾道ミサイル搭載原子力潜水艦(水中排水量18750トン)

10隻

 

 

に搭載している。

 

 

 

UGM-133AトライデントⅡD5弾道ミサイル

 

 

半数必中界90メートル

 

と、

 

潜水艦発射弾道ミサイルでありながら地上発射型大陸間弾道ミサイルと同等の命中精度という飛躍的に精度の高いものとなっており、合衆国の核戦略の信頼性を向上させるものとなっている。

 

 

 

 

 

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